牛乳からヨーグルトを作る時のスターター(種菌)は、無糖のプレーンヨーグルトを使う事が一般的です。
では加糖のヨーグルトをスターターに、新しいヨーグルトを作ることはできるのでしょうか?
ちょうど僕の家には、加糖のチチヤスヨーグルトがありました。
そこで今回は加糖のチチヤスヨーグルトをスターターに、新しいヨーグルトを作ってみました。
加糖ヨーグルトを種菌にヨーグルトは作れるのか?【チチヤスヨーグルト編】
以下のとおり作りました。
・牛乳(130℃、2秒殺菌、ホモジナイズ):730ml
・チチヤスヨーグルト加糖:80g(1個)
・発酵条件:40℃、8時間
・外気温25℃
牛乳は家にあった使いかけがちょうど良い量だったので、そのまま使いました。
チチヤスヨーグルトは、いつも食べている加糖のパックを1個使いました。
チチヤスヨーグルトは、砂糖と香料が入っている加糖タイプのヨーグルトです。
夜ヨーグルトメーカーにセットして、朝結果を確認します。
チチヤスヨーグルト
チチヤスヨーグルトは、1917年に日本初のヨーグルトとして発売されたロングセラー商品です。
チチヤスヨーグルトの乳酸菌は、ブルガリア菌とサーモフィラス菌をベースにいくつかの乳酸菌をブレンドしています。
ヨーグルトをつくるときには、チチヤス独自の乳酸菌「ST9618」、「LB9667」の2つをメインに多種多様な乳酸菌をブレンドしています。
【出典】チチヤス独自の乳酸菌「ST9618」「LB9667」
ST9618は、サーモフィラス菌の株の名称です。
チチヤスの親会社である伊藤園が、ST9618には風邪症状を予防する効果があると発表しています。
またLB9667は、ブルガリア菌の株の名称です。(Lactobacillus delbrueckii ssp. bulgaricus)
株式会社伊藤園(社長:本庄大介 本社:東京都渋谷区)の中央研究所は、チチヤスヨーグルトで使用されている乳酸菌のひとつである、Streptococcus(ストレプトコッカス) thermophilus(サーモフィラス) ST9618株(以下ST9618株)が風邪症候群に予防効果があることを確認しました。
【出典】伊藤園_チチヤスヨーグルトに使用されている乳酸菌Streptococcus thermophilus ST9618株の風邪症状予防効果を確認
チチヤスヨーグルトの特徴は、優しい甘さと香り、そして少しハードめな固さです。
甘さは砂糖、香りは香料で作っているので再現はできません。
個人的には固めのヨーグルトが再現できるのかが気になっています。
結果:加糖ヨーグルトを種菌にヨーグルトはできる
40℃で8時間発酵させてみました。
結果は、ちゃんとしたヨーグルトができました!
見ずらいですが、ちゃんと発酵してヨーグルトになっています。
お皿に入れてみると、ちゃんとしたヨーグルトでおいしかったです。
若干ですが、チチヤスの香料が残っているので、チチヤス感も感じられました。
・加糖ヨーグルトを種菌にヨーグルトを作る事はできる!
チチヤスのハード感が無いのはなぜ?
一方で写真を見て分かる通り、できたヨーグルトはドロドロ感があります。
どちらかというと、明治ブルガリアヨーグルトっぽい感じです。
チチヤスのハード感が再現できない原因について、仮説をいくつか立ててみました。
・加糖ヨーグルトだと発酵しにくい
・単純に発酵時間が不足していた
・種菌が不足していた
・添加物の差
まず可能性として考えられるのが「加糖」はあまり良くないという点です。
色々なサイトを見ると、どちらかというと「無糖」ヨーグルトが推奨されているようです。
また発酵時間が足りず凝固しなかったという可能性もありそうです。
上記は実験条件を変えてみれば、検証できそうです。
もう一つの仮説が、添加物の差です。
実はチチヤスには「乳製品」というものが添加されています。
乳製品が何なのか分かりませんが、これが凝固を促進する物質の可能性もありそうです。
もし乳製品の差で固まらないのであれば、家でチチヤスの固さを再現するのは難しそうです。
機会を見つけて、また検証してみたいと思います。
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