自宅でヨーグルトを作る時は、牛乳と種菌(スターター)の割合は「10:1」程度が望ましいと言われています。
そして「種菌の比率を多くしすぎるとヨーグルトができない」と書かれているサイトもあります。
ですが先日チチヤスヨーグルトを作った時は、種菌の比率を上げることでヨーグルトが固まりました。
種菌を増やすとヨーグルトができない記事がある一方で、実際は種菌を増やすことで固まりやすくなるのはどういうことでしょうか?
そこで今回は、種菌(スターター)を増やしすぎるとヨーグルトができない説を検証していきます。
【検証】種菌(スターター)が多すぎるとヨーグルトができないのは本当か?
以下の環境でヨーグルトを作りました。
・牛乳150g
・ヨーグルト50g(明治ブルガリアヨーグルト)
・発酵温度:40℃
・発酵時間:9時間
一番オーソドックスなブルガリア菌を使ったヨーグルトとして、明治ブルガリアヨーグルトを使いました。
通常は牛乳10:ヨーグルト1の比率で作りますが、今回は「牛乳3:ヨーグルト1」の比率で作っています。
3.3倍の比率でヨーグルトを入れてみましたが、どうなるでしょうかか?
また発酵時間ですが、8時間もあればできますが念のため1時間多めに発酵させました。
結果:種菌を増やしてもヨーグルトはできた
9時間後、発酵させた牛乳を見てみると、ヨーグルトができていました。
ただヨーグルトを見ると、適正な条件で作った時より若干柔らかい印象を受けました。
また食べてみると、少し舌ざわりも「ざらっと」した感じを受けました。
結論としてブルガリア菌の場合は「種菌の量を増やしてもヨーグルトはできる」という事になりました。
但し、ヨーグルトはできるが味が落ちるという条件が付きました。
仮説ですが、種菌を増やしすぎると発酵自体は進みますが「人間が好む味にならないのでは?」と感じました。
結局、美味しく食べるには適切な発酵条件があり、それが「牛乳10:ヨーグルト1」なのかなと思います。
(そもそも種菌を増やしすぎると、生産効率も悪くなります)
また、乳酸菌の種類によっても種菌の適正比率は変わります。
クレモリス菌FC株を使った「カスピ海ヨーグルト」は、種菌を増やしすぎると作れなくなると、製造メーカがはっきり述べています。
固まりにくいからといって種ヨーグルトを入れすぎないでください。
実は、種ヨーグルトの量が多すぎると何時間経っても固まりません。
牛乳1ℓには大さじ5~6杯、牛乳500mlには大さじ2~3杯が適量です。これ以上多くしないことがポイント!
【出典】フジッコ_手づくり カスピ海ヨーグルトのご注意
結局種菌によって適正な比率があり、適正範囲外だと味が変わったり、きちんと固まらなかったりするようです。
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